「在宅医療に強いコンサルタントに相談したい」——そう考えて検索すると、開業支援の会社、総合系の医療コンサルティング会社、個人のコンサルタントまで、さまざまな選択肢が出てきます。どこに頼むかで、得られる支援はかなり変わります。在宅療養支援診療所で事務長を務める立場から、依頼の前に確かめておきたい7つのことを整理しました。
1. 開業支援型か、運営支援型か
在宅医療のコンサルタントは、大きく開業支援型と運営支援型に分かれます。開業支援型は、診療圏の調査、物件、資金計画、届出、立ち上げ期の集患までが中心です。運営支援型は、開業後のクリニックの収支、算定、組織、事務長の育成などが中心です。
開業前なのか、開業して数年たって「患者は増えたのに利益が残らない」「スタッフが定着しない」という段階なのか。自院の段階に合った型を選ぶことが、最初の分かれ道です。
2. 在宅医療・訪問診療の実務を知っているか
在宅医療は、外来中心のクリニックとは仕事の組み立てが大きく違います。訪問ルートと移動の効率、24時間の連絡体制、施設と居宅の患者構成、訪問看護やケアマネとの連携、在宅特有の算定要件——。これらを現場で回した経験があるかどうかで、提案の具体性が変わります。
「在宅医療の事務長やマネジャーを務めたことがありますか」と、率直に聞いてみてください。
3. 診療報酬改定に強いか
在宅医療の収益は、診療報酬の改定の影響を強く受けます。2026年度(令和8年度)の改定でも、在宅医療の評価は大きく見直されました。改定の資料だけでなく、あとから出る疑義解釈や訂正まで追い、自院の届出・算定・施設基準にどう影響するかを一覧にできるかが、ひとつの目安です。
4. 提案だけか、実行まで伴走するか
報告書を受け取っても、院内で実行する人がいなければ現場は変わりません。特に事務長がいない、あるいは兼務のクリニックでは、決めたことを実行するところまで一緒に動いてくれるかが重要です。定例の打合せの頻度、現地に来てもらえるか、スタッフと直接話してもらえるかを確認しましょう。
5. 実際に誰が担当するか
最初に話した人と、実際に担当する人が違うことはよくあります。担当者の経歴、在宅医療での経験、何院を同時に担当しているかを聞いておくと安心です。
6. 申請書類の作成をどう扱うか
保健所や地方厚生局に出す申請・届出の書類を、報酬を得て代わりに作成することは、行政書士などの資格が必要な業務です。2026年1月に施行された改正行政書士法では、名目を問わず報酬を得て行う場合が対象であることが明確になりました。コンサルタントがどこまでを助言として行い、書類の作成は誰が担うのかを、契約の前に確認しておきましょう。
7. データとAIの扱いを説明できるか
レセプトや算定のデータを預ける場合、データの置き場所、アクセスできる人、AIを使うかどうか、使う場合に出力を誰が確認するかを、依頼する前に説明してもらえるかを確かめてください。AIを上手に使えば分析や書類づくりは速くなりますが、扱いの説明があいまいなまま進めるのは避けたいところです。
チェックリスト
| 確認すること | 聞き方の例 |
|---|---|
| 型 | 開業支援と運営支援、どちらが中心ですか |
| 実務経験 | 在宅医療の事務長やマネジャーの経験はありますか |
| 改定対応 | 直近の改定で、在宅医療のどこが変わりましたか |
| 伴走 | 決めたことの実行まで、どう関わってもらえますか |
| 担当者 | 実際に担当するのはどなたですか |
| 申請書類 | 書類の作成は、どなたが担いますか |
| データ・AI | データの置き場所と、AIの使い方を教えてください |
MI-ZAの場合
MI-ZAは運営支援型の在宅医療・訪問診療のコンサルタントです。支援にあたるのは、訪問診療クリニックの事務長を約10年務めた代表の石塚美絵と、在宅療養支援診療所の現役の事務長である取締役の石塚秀俊。申請・届出は助言にとどめ、書類の作成が必要な場合は専門家と連携します。AIは書類の下書きやデータの集計に使い、出力は必ず人が確認します。
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この記事の発信元
在宅医療の現場で事務長を務めてきた経験をもとに、医療機関とヘルスケア企業を支援するMI-ZA。本記事の知見は、医療機関の経営・運営支援に活かしています。
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